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〔ファジアーノ岡山〕仲間隼斗

MF  背番号19  仲間隼斗

 

【唯一無二のユニークプレーヤー】

仲間隼斗の事はブログに結構書いているので重複しているところもあります。

 

サッカーが大好きで仕方ない少年がそのまま大人になった。

という表現がふさわしいだろうか。

 

かつて、政田を訪れた時の話。

ファジアーノは公開練習の後、選手が一旦外に出てきてサポーターにサインしたり写真を撮るなどの対応をしてくれる。

出てきてサポーターにフランクに対応する選手もいれば、出て来ずにずっと練習している選手もいる。

練習場から外に出てきたものの、早足で再び戻ろうとしていた仲間隼斗を慌てて呼び止めて握手を求めた。

握手をした瞬間、衝撃が走った。

彼の手は、大量の汗に覆われてびしょびしょだったのだ。

頑張ってください!と言った私に

あ、はいっ。とだけ言うと、仲間は駆け足気味に練習場に戻っていった。

こちらから握手を求めておきながら申し訳ないと思いつつ、あまりの汗まみれ具合に思わず手を拭いてしまった。(本当ごめんなさい)

でも仕方ない。彼は早くサッカーの練習に戻りたかったのだと思う。 このエピソードからもわかるように、仲間隼斗は一にも二にもサッカーが好きでたまらない人なのだ。

 

そんな彼は今シーズン、サッカー選手として大きな成長を遂げている。

そして成長しているのはプレーだけではない。

試合中の立ち居振る舞いも「劇的に」変わったのだ。

 

まず、昨シーズンの仲間隼斗を紐解く。

カマタマーレ讃岐からファジアーノに加入した仲間隼斗は、初出場した試合でいきなりレッドカードを受けて退場処分になった。

しかもそれは、彼がピッチに入ってわずか3分後の出来事だった。

 

それからの数試合、彼はいつも蒼ざめた顔をして、何かに怯えながら臨んでいたように記憶している。

事実、当時のインタビューで彼は「緊張しすぎて試合前に吐いてしまう」とも話していた。

意気込んでやってきた新天地で、出鼻をくじかれてしまった彼に、プレッシャーは重くのしかかったのだろう。

チームの最終順位は13位に終わり、仲間隼斗は多少コンディションが良くなることがあったものの「それなりの」活躍をしてシーズンを終えた。

 

それがどうだろう。

今季、彼は八面六臂の大活躍を見せているだけではなく、走攻守すべてで躍動し続けているのだ。

試合が始まる前から終わるまで、ピッチ内を縦横無尽に走り回る。

それも、常に全力で。

 

ついさっき、相手のシュートしたボールを弾いたかと思えば、そのすぐさま後、ゴールを決めたりもする。

そのゴールがまたユニークで、時にサーカス団のようにボールを頭で運んでゴールしたり、また時には、マルセイユルーレットなる大技を使い裏に抜け出して決めたりする。

そして彼はゴールした後いつも、まるで子供のようにキラキラした輝いた目で喜びを体中で表現する。

キャプテン翼』のような世界を体現してみせる事もある。これは決して言い過ぎではない。

 

彼を変えたものはなんだったのだろうか。

長澤さん(当時の監督)が彼に何か説いたのだろうか。

それとも同僚の仲間たちの励ましか。

シーズンの中盤あたりから徐々に調子を取り戻したのか、試合でゴールする事も出るようになってきた。

彼が調子を上げたのには、きっといくつもの理由があったのだろうが、恐らく彼を変えた最たる要因は「本人」ではないかと思っている。

彼には自分を乗り越える力が備わっている。

その力は「練習」によって習得されたもので、今日も彼のパワーの源になっている。

 

そして最大の謎。

試合中の彼のジェントルマンな振る舞い。

「全力」「真剣」「フルスロットル」

仲間隼斗を一言で例えるならこんな言葉が出てくるのだが、これらの全てが「紳士的」の持つ意味とは真逆に位置するものであり、個人的にはそこだけがどうしても解せない部分なのである。

なんというか、誰かに対して持っているイメージがあって、その人がそのイメージからあまりにもかけ離れた姿や仕草をすると、脳が混乱してしまうという感じ。

 

そこで最近思ったのは、もしかして彼は、何かの本を読んだのでは?ということ。

いわゆる啓発本というやつである。

だとするなら、彼の愛読書をぜひ教えてほしいところだ。

 

仲間隼斗という選手は、応援したくなる魅力を持ちあわせていて、ユニークでもあり、そして何より人間味の溢れる熱い男だと思う。